Stand は「本の Instagram」の夢を見るか?

Youhei Nitta
2 min readJun 27, 2015

最近のお気に入りは、本のアプリ 「Stand」。

かいつまんで言うと「ブクログ」や「読書メーター」に代表される読書系SNSのひとつ。自分も最近ご無沙汰しているけれどブクログや Goodreads は使っていた。

これらと比較して後発の Stand の良さは、新しい本との出会いを楽しめる頻度が驚くほど高いことだと思う。

スマートフォンでなんとなく起動してタイムラインを眺める。すると、毎回のように「そそられる」本に出会える。

選者のおすすめコメントも書評というほど長くはなく(スマートフォン専用だから自然とそうなる)、さながら書店のPOPのような簡潔だけど人を惹きつける内容で思わずクスッと笑ってしまうものも多い。

リリース間もないのにこのような醸成されたコミュニティを持つのはアプリを手がけた方々が無類の本好きであることが大きいのだと思う。リリース当初からクチコミで広まったためか、本好きや本屋好きの人、あるいは関係者を多く集めることに成功していて、それがシンプルを徹底したサービス設計と相まって全体の心地良さにつながっている。

周囲の本好きに勧めてみた反応をみても、どちらかというと「ネットが苦手で紙の本が好き」というタイプの人を魅了するアプリだと思う。

それだけにネットを敬遠している地方都市の本屋、古本屋、ブックカフェなどにどんどん広がっていって欲しい。こういった人たちがファッションに敏感な層が Instagram を使いこなすみたいに、センスのある掘り出し物の本を気軽に Stand にポストしていったら、と想像すると楽しくなる。

実際にアプリ内で書店向けにサービスカードの設置を呼び掛けていたりして、リアル書店をかなり意識しているようだ。

ちなみにこのアプリを見て自分にとって最初のフックになったのは「下北沢発」だったことだ。昔住んでいて福岡に引っ越した今もたまに訪れるこの街が自分は大好きだったからだ。

ネット業界で下北沢といえば有名なのはなんといってもサブカルニュースサイトの natalie だろう。Stand も利用者が増えて本との出会いを楽しむ人が増えると最高だな、と陰ながら応援している。

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Youhei Nitta

I’m a software engineer who works in Fukuoka. These writings are not about the engineering. @youhei